ことばの歳時記〔古辞書から国語辞書へ〕

2017 12/6 更新 かえる、かわず・かいる【蛙】ネーミング辞典                後藤彩萩原義雄補正識 『ネーミング辞典』異国語「蛙」語一覧   英語frog[フロッグ] ドイツ語Frosch[フロッシュ] フランス語grenouille[グルヌイユ] イタリア語・スペイン語ラテン語rana[ラーナ] ギリシャ語βάτραχος[バトラコス・ヴァトラフォス] ロシア語лягушка[リグーシカ・リャグーシカ] 中国語青蛙[チンワ]蛙[ワー] 韓国語개구리[ゲグリ] オランダ語KIKKER[キックル・キッカラ] アラビア語ضفدع[ダフダァ] 洗剤の名に  日本でも有名なドイツ生まれの洗剤「frosch」。  「Frosch」とは、ドイツ語で「蛙」を意味しており、環境への配慮をアピールするため、環境の変化に敏感で、その土地の「環境指標」のひとつになっているという「蛙」をシンボルにしているそうです。 フロッシュ®の生まれる一九八〇(昭和五五)年代半ばに、ヨーロッパでは立て続けに大規模な環境災害が発生しました。そして、一九八六(昭和六一)年四月には「原子力発電開発史上最悪の事故」と呼ばれる、チェルノブイリ原子力発電所の事故が発生。人々の環境保全への意識が高まる中で、環境への負荷を抑えたいという想いからドイツでフロッシュ®は誕生しました。コンセプトの背景にある考え方は「Sustainability(持続可能性)」。フロッシュ®はエコ(eco)を考え環境面をベースに経済面、社会面から、ずっと使い続けられるハウスホールド衛生用品であることを前提に考えられています。 URL:http://www.asahi-kasei.co.jp/saran/products/frosch/about/ 《補助資料》   小学館日本国語大辞典』第二版 かいる[かひる]【蛙】〔名〕「かえる(蛙)」の変化した語。室町時代以降の用語で、特に口語で多く用いられた。*玉塵抄〔一五六三(永禄六)〕一六「井の中のかいるにはかまいて大海のことかたるべからず」*天草本伊曾保物語〔一五九三(文禄二)〕ネテナボ帝王イソポに御不審の条々「モロモロノ ムシドモガ ブジニ サンクヮイヲ シタ トキ、ベッシテ ネヅミト、cairu(カイル) イカニモ シタシュウ イイアワセタ」*元和本下学集〔一六一七(元和三)〕「蛙 カイル 又云二蝦蟆一」*仮名草子・伊曾保物語〔一六三九(寛永一六)頃〕中・九「古(いにしへ)、鳥けだ物のたぐひ交はりをなしける時、鼠かひるを請じて、いつきかしづきもてなす事極まりなし」*浄瑠璃・嫗山姥〔一七一二(正徳二)頃〕燈籠「母蛙が親に似ぬ龍をうみしと悦べ共、次第におひれが手足と成常の蟆(カイル)と成故に」*一茶方言雑集〔一八一九(文政二)〜二七頃〕「蛙 ゲエル ガイル」【補注】本項関連の子見出し項目は「かえる(蛙)」の項にまとめた。【発音】〈標ア〉[0]【辞書】下学・文明・伊京・明応・天正・饅頭・黒本・易林・日葡・ヘボン言海【表記】【蛙】下学・文明・明応・饅頭・黒本・易林【蝦蟆】伊京・明応・天正・黒本・易林【蟇】文明【蟾】天正【蟾蜍】易林 かわず[かはづ]【蛙】〔名〕(1)「かえる(蛙)」の異名。《季・春》*伊勢物語〔一〇C前〕一〇八「夜ひごとにかはづのあまたなく田には水こそまされ雨は降らねど」*太平記〔一四C後〕四・備後三郎高徳事「蛙(カワヅ)其の数を知らず車の前に飛び来たる」*俳諧・春の日〔一六八六(貞享三)〕「古池や蛙飛こむ水のをと〈芭蕉〉」*尋常小学読本〔一八八七(明治二〇)〕〈文部省〉一「此かはづは、やなぎの枝にとび付かうとして、たびたびおちたれど、たゆまず勉めて、つひにとび付きました」(2)「かじかがえる(河鹿蛙)」の異名。《季・夏》*万葉集〔八C後〕七・一一〇六「川豆(かはヅ)鳴く清き河原を今日見てはいつか越え来て見つつしのはむ〈作者未詳〉」*古今和歌集〔九〇五(延喜五)〜九一四(延喜一四)〕春下・一二五「かはづなくゐでの山吹ちりにけり花のさかりにあはまし物を〈よみ人しらず〉」*宴曲・宴曲集〔一二九六(永仁四)頃〕五・心「況や花に木伝ふ鶯、水に住むてふ蝦の声も、其心を知れる情有り」*春夢草〔一五一五(永正一二)〜一六〕付句・春「ことのはの種とぞ花や惜らん かはつほのめく木がくれの水 花の木陰に蛙の鳴を聞て、ことの葉のたねをはなやおしむらんと也」(3)能楽で、「善知鳥(うとう)」「阿漕(あこぎ)」等に用いる面(めん)。*わらんべ草〔一六六〇(万治三)〕四「狂言面之名〈略〉一塗師 かはづのくづし」(4)がまぐちをいう、てきや・盗人仲間の隠語。〔かくし言葉の字引{一九二九(昭和四)}〕【語誌】(1)「万葉集」では、(1)か(2)か判別困難な場合が多いが、主に声を賞美される(2)は、季を問わず「万葉集」以後も和歌に詠まれる。『古今和歌集』仮名序に「花になくうぐひす、みづにすむかはづのこゑをきけば、いきとしいけるもの、いづれかうたをよまざりける」とあり、「真名序」では「かはづ」ではなく「蝉」となっているが、いずれも鶯と対比されている。(2)「(井手の)山吹」とともに詠まれることが多く、(2)に挙げた『古今和歌集』春下・一二五」の歌は、その代表。また、「かえる」が口語、俗語であるのに対して、「かわず」は歌語・雅語として用いられたといわれる。(3)現代の方言では、カワズ類は中部地方に多く、あとは広くカエル類の分布域内に点在しており、カエル類との新旧ははっきりしない。カエル類との併用がほとんどであること、カエル類よりも上品である旨の報告が多いところから、位相的な差も考えられる。【方言】(1)動物、かえる(蛙)。《かわず》越前†039京都†039周防†122青森県三戸郡054群馬県勢多郡237石川県054404409福井県坂井郡433長野県東筑摩郡054佐久493静岡県054062546愛知県054556大阪府大阪市054泉北郡646兵庫県揖保郡054鳥取県西伯郡712島根県725岡山県054広島県安芸郡054徳島県811香川県丸亀市054愛媛県840長崎市906宮崎県西諸県郡054鹿児島県宝島054《があす》愛知県東春日井郡559《かえず》愛知県東三河556《がえす》新潟県中越373《かわじ》島根県出雲724《がわず》富山県氷見市056石川県062404411福井市054長野県東筑摩郡480《かわずぎ》愛知県愛知郡563《かわずびき》鹿児島県宝島《きはず》石川県江沼郡422《ぎゃあす》愛知県東春日井郡054《ぎゃあず》新潟県西頸城郡385富山県389石川県河北郡062《ぎゃあすびき》徳島県阿波郡040《ぎゃあわず》富山県射水郡394《ぎゃいす》愛知県丹羽郡551《ぎゃず》富山県下新川郡391石川県河北郡404《ぎゃばず》富山県高岡市395西礪波郡400《ぎゃわす》石川県能美郡419《ぎゃわず》新潟県西頸城郡385富山県054392397石川県050062418《ぎゃわつかえる〔─蛙〕》富山県上新川郡054《ぎわす》石川県能美郡419《げえす》新潟県中越373《げぇっつ》新潟県下越387《げす》新潟県三島郡374(2)動物、かじかがえる(河鹿蛙)。《かわず》肥州†020神奈川県津久井郡317兵庫県佐用郡047奈良県吉野郡686福岡県八女郡872熊本県929930933《かあず》奈良県宇智郡683《かわどんびき》岐阜県飛騨502《かわびっき》山形県西置賜郡新庄市139(3)動物、あまがえる(雨蛙)。《かわず》奈良県吉野郡688《ぎゃしびき・ぎゃしんびき》徳島県美馬郡054(4)動物、おたまじゃくし(御玉杓子)。《がわじょ・がわず・がわぞ》石川県能登407《げえじ》大分県大分郡941(5)蛙(かえる)の卵。《ぎゃわず》富山県東礪波郡402(6)鳥、かわせみ(翡翠)。《かわず》熊本県芦北郡919【語源説】(1)田にすむ蛙と区別して言ったカハツカヘル(河之蝦)の下略〔大言海〕。(2)カハ(河)にすむ虫という意で、カハ(河)に助語ヅを添えたもの〔和句解・和字正濫鈔・和訓栞〕。(3)川の精の意で、カハチ(河霊)の転呼〔日本古語大辞典=松岡静雄〕。(4)川水の義。または、鳴く声から〔言元梯〕。(5)カハツドフ(川集)の義か〔名言通〕。(6)河出か〔俚言集覧〕。【発音】〈なまり〉ガアース・カハズギ〔愛知〕ギャワズ〔富山市〕〈標ア〉[0]〈ア史〉鎌倉●●●〈京ア〉(0)【辞書】和玉・日葡・書言・ヘボン言海【表記】【蛙】和玉・書言・言海【聒子・剩】書言 かえる[かへる]【蛙・蛤・蝦】【一】〔名〕(1)両生綱無尾目に属する動物の総称。外形は頭、胴の二部からなり、胴部には四肢(しし)をもち、前足に四本、後足に五本の指をもち、しばしばみずかきがある。幼生はおたまじゃくしと呼ばれ、水中で暮らすものが多い。成体は水から離れるものもいる。水田、沼などに多く見られるが、樹上や地中にすむものもある。トノサマガエル、ヒキガエルウシガエルなど種類は多く、食用、または美声のため飼育される種もある。かわず。びき。ひき。かいる。かえら。《季・春》*日本書紀〔七二〇(養老四)〕応神一九年一〇月(熱田本訓)「夫れ国樔は其の人と為り甚だ淳朴(すなほ)なり。毎に山の菓を取りて食ふ。亦蝦蟆(カヘル)を煮て上(よ)き味と為」*催馬楽〔七C後〜八C〕力なき蝦「力なき可戸留(カヘル) 力なき可戸留(カヘル) 骨なき蚯蚓(みみず) 骨なき蚯蚓」*十巻本和名類聚抄〔九三四(承平四)頃〕八「蝦蟇 科斗附唐韻云蛙〈鳥蝸反 古文作鼃 和名賀閉流〉蝦蟇也」*大慈恩寺三蔵法師伝承徳三年点〔一〇九九(康和元)〕九「雲雨の沢、鼃(カヘル)(別訓 てう)、蝥(くも)を棄てず」*徒然草〔一三三一(元弘一/元徳三)頃〕一〇「烏の群れゐて、池のかへるをとりければ、御覧じかなしませ給ひてなん」*かた言〔一六五〇(慶安三)〕四「蝦(カヘル)を、かいる、がへる」*俳諧俳諧錦繍緞〔一六九七(元禄一〇)〕上「ちんばひく蝦にそふる涙かな 並ばぬ鸛(こう)の猶のどかなり〈其角〉」*蛙〔一九三八(昭和一三)〕〈草野心平〉河童と蛙「ぐぶうと一と声。蛙がないた」(2)まじないのために、紙で折った蛙。その背に待ち人の名を書いて針をさし、人目に触れないようにしておくと、その人がかならず来るという。願いがかなったら、その針を抜き、水にはなす。主として花柳界で行なわれた。*雑俳・柳多留‐五七〔一八一一(文化八)〕「待かねて女郎蛙へはりをさし」*雑俳・柳多留‐五八〔一八一一(文化八)〕「待人の蟇おかしな形(なり)に出来」(3)盗人・すり仲間の隠語。(イ)農民をいう。(ロ)萱や杉皮で屋根をふいた野小屋や番小屋をいう。〔隠語輯覧{一九一五(大正四)}〕(ハ)(「がまがえる」から)がまぐちをいう。〔特殊語百科辞典{一九三一(昭和六)}〕(ニ)他人の懐中物をいう。〔隠語輯覧{一九一五(大正四)}〕(ホ)金時計をいう。〔新時代用語辞典{一九三〇(昭和五)}〕【二】(原題{ギリシア}Batrakhoi )古代ギリシアの喜劇。アリストファネス作。紀元前四〇五年初演。演劇の神ディオニソスが地獄でアイスキュロスエウリピデスの悲劇の判定を行なうという設定で、文学批評を展開したもの。【語誌】上代に、「かへる」の確実な例はないが、『万葉集』卷八・一六二三番に、楓(かへるで)を「蝦手(かへるて)」と書いた例があるので、「かえる」の語は存したとみられる。「かはづ」が歌語であるのに対し、「かへる」は日常語であったと思われる。そのため、鎌倉時代にも「かへるとは隠題の外はよまず」〔八雲御抄‐三〕とされた。類例に、「たづ(鶴)」と「つる(鶴)」がある。【方言】(1)動物、おたまじゃくし(御玉杓子)。《かえる》和歌山県日高郡054高知県860大分県北海部郡941《がある》愛媛県大三島848高知市861《がいる》高知県861《がいろ》青森県071077山形県東置賜郡139米沢市149石川県鳳至郡407岐阜県飛騨502郡上郡504三重県南牟婁郡603大分県941《がえろ》山形県米沢市東置賜郡139岐阜県飛騨502郡上郡504《がやり》高知県幡多郡861《がやろ》青森県069《がらりん》高知市861《がる》高知県吾川郡861安芸郡864《ぎゃあらあ》熊本県上益城郡919《ぎゃあれ》熊本県球磨郡天草郡919《ぎゃいる》高知県香美郡864《ぎゃり》熊本県球磨郡天草郡919《ぎゃろ》青森県072上北郡074石川県河北郡404高知県861熊本県919《げ》鹿児島県961《げぁろ》秋田県河辺郡134《げえ》宮崎県西諸県郡947都城956鹿児島県961《げえら》大分県大分市大分郡941《げえらん》大分県大野郡941《げえり》福岡県粕屋郡872大分市941《げえる》長崎県対馬054大分県941《けえろ》長野県諏訪481《げえろ》青森県津軽071長野県諏訪481大分県941宮崎県西臼杵郡948《げり》宮崎県西諸県郡947東諸県郡954鹿児島県肝属郡054《げりん》宮崎県東諸県郡947《げる》長崎県対馬913宮崎県日向947《げれ》宮崎県西諸県郡947《げろ》青森県津軽054山形県東田川郡139長野県佐久493岐阜県揖斐郡498宮崎県西臼杵郡947(2)幼児。《ぎゃろ・ぎゃろご》青森県073【語源説】(1)元のところへ必ずカヘル(帰)ところから〔日本釈名・滑稽雑談・鋸屑譚・重訂本草綱目啓蒙・名言通・和訓栞・紫門和語類集・言葉の根しらべ=鈴江潔子〕。(2)カヘル(孵)意から〔東雅〕。(3)カヘル(還)意から〔和字正濫鈔〕。(4)ヨミガヘル(蘇生)意から〔松屋筆記〕。(5)その鳴く声「カヒルヒル」から〔雅語音声考所収本居大平説・言元梯・国語の語根とその分類=大島正健〕。「カヘ」は鳴く声。「ル」は添えた語〔大言海〕。(6   )「ヒル(蛭)」と関係のある語か〔日本古語大辞典=松岡静雄〕。【発音】〈なまり〉カール〔山梨奈良田・島根・広島県〕ガール〔山梨・山梨奈良田・鳥取・島根・讚岐〕ガーロ〔埼玉〕カイッ〔鹿児島方言〕カイル〔埼玉方言・福井大飯・信州読本・志摩・大阪・神戸・大和・紀州和歌山県鳥取・島根・広島県・徳島・讚岐・伊予〕ガイル〔福島・福井大飯・石川・飛騨・志摩・南伊勢・淡路・紀州和歌山県鳥取・島根・広島県・讚岐・愛媛周桑〕カイロ〔栃木・東京・鳥取〕ガイロ〔岩手・栃木・埼玉方言・山梨・信州上田・愛知・南知多・鳥取〕ガェール・ガェーロ・ギェーロ〔千葉〕ガエル〔福島・栃木・埼玉方言・越後・静岡・志摩・和歌山県鳥取・島根・周防大島・讚岐・愛媛周桑・伊予〕ガエルッコ・ゲァェル・ゲェール〔福島・石川〕カエロ〔山梨・静岡〕ガェロ〔津軽ことば・千葉〕ガエロ〔秋田鹿角・茨城・栃木・埼玉・埼玉方言・新潟頸城・飛騨・志摩・紀州和歌山県・島根〕カヒル〔志摩〕ガヘル〔新潟頸城〕ガヤル・ギャイル・ギャエル〔讚岐〕ガル〔岩手・讚岐〕ガヱロ〔青森〕ギアーロ〔愛知〕キェーロ〔静岡〕ギャーリ〔島根〕ギャール〔島根・讚岐〕キャーロ〔山梨・静岡〕ギャーロ〔埼玉方言・岐阜〕ギャイロ・ゲエロ〔岐阜〕ギャリ・ギャル〔石川・福井〕ギャロ〔青森・岩手〕ギャン〔熊本南部〕ケァーロ・ゲァーロ・ゲーロー・ゲーロッコ〔埼玉方言〕ケール〔栃木・埼玉方言〕ゲーリ〔壱岐〕ゲール〔埼玉・静岡・豊後〕ケーロ〔栃木・埼玉方言・神奈川・山梨〕ゲーロ〔茨城・栃木・埼玉方言・山梨・信州上田・静岡・豊後〕ケァール〔栃木〕ゲァール〔福島・茨城〕ゲァル〔秋田〕ゲァロ〔秋田・栃木〕ケィロ〔東京〕ゲェル〔津軽語彙〕ゲェロ〔津軽語彙・津軽ことば・岐阜〕ケヤール・ケヤーロ〔茨城〕ゲル〔志摩・対馬〕ゲロ〔津軽語彙・秋田・岐阜〕〈標ア〉[0]〈ア史〉平安○●●鎌倉○○●〈京ア〉(0)【辞書】字鏡・和名・色葉・名義・和玉・日葡・書言・ヘボン言海【表記】【蛙】字鏡・色葉・和玉・ヘボン言海【蝦蟇】和名・色葉・名義・書言【鼃】字鏡・和玉【䗫・蟼】名義・和玉【蝭・䖯】字鏡【蝦蟆】和名【蝼蟈】色葉【蝦・蟆・蟈・𧓕・蜢】和玉【蟇】書言 大槻文彦編『言海』  かへる【蛙】〔名〕動物、水辺に棲む、四足にして、尾なく、泳ぐこと、跳ること、ともに速なり、前足、短くして立ち、後ろ足、長くして折り坐す。指の頭に珠ありて、物に登ることを得る類あり。 かいる【蛙】かへるの訛。   鳥獣戯画   【寸言コメント】  目の付け所は、妙趣。続くは、この洗剤商品に命名した「フロッシュ」には、やまとことば表現に何か通じえないだろうかと考えて見ること。「風呂っシュ!」とか。何かこの名にかかっていないかを考えていきましょう。〔萩原義雄識〕